厦門でパスポートが無くなった

2005年9月初旬にパスポートが見当たらないのにきずいた。事務所にはそんなに保管
出来る場所も無くいくら探しても見つかりませんでした。パスポートの他に帰りの航空券
や時計、帰りのバス代として一万円を同封したビニール袋ごと無くなっていました。
これらは普段は使わない ので 寝室に置いていました。しかし、別の部屋に保管していた
現金や銀行通帳はあります。 パスポートも銀行で両替の時ぐらいしか要らないし、たとえ
使っても航空券は置いて行きますから屋外で無くした可能性は低いと思っています。
そうすると室内で盗られた可能性が高い訳ですがその他の状況から不在の時ではない
ように思えます。すなわち、在宅の時に盗られた可能性が高いのです。 もちろん証拠
など無いですから不審な人物がいてもどうにもなりません。自分の管理ミスですから
あきらめて帰国できるように手配しなければなりません。まずネットで調べると簡単に
方法が分かりましたが、ここで新たな問題が。。。領事館は上海か広州が近い所です。
近いと言っても飛行機を利用します。パスポートが無ければ乗れません。さて、、、、

2005年9月12日
住居地の公安にパスポートの紛失届を出す。
紛失場所や 紛失日を聞かれるが適当に答えているとなかなか相手をしてくれなかった。
日本の領事館に行く為にどうしても必要だと強く訴えてやっと書類を作ってくれた。
それを持って出入国管理局へ行きパスポートのコピーや写真と他の書類を添えて提出。
受付票をもらい連絡を待ちます。(これら全て通訳がいないととても出来ません。)

2005年9月13日
出入国管理局からビザ申請時の保証人のところに電話があり朝9時から聞き取りします
から本人と来るようにと連絡がありました。
聞き取りはおおむね親切でしたが、返答が曖昧でしたので変に思われたかもしれません。
どうしてかと言うと無くなった物の届け出はパスポートと航空券だけしかしていませんし、
盗られた可能性が高いとは言っていませんから 。そうしないと何人かの容疑者をあげなけ
ればいけません。どの道出て来ないと思いますし後々逆恨みに遭っても仕方ないですから。
調査した後5日間以内に証明証が貰えるようです。でも、やっぱり飛行機には 乗れないと
言われました。一番近い広州でもバスで10時間かかるようです。
聞き取りは1時間弱で終わり各書類にサインと拇印を押して終わりました。

2005年9月14日
朝一番にビザ申請時の保証人から パスポート紛失証明書が出来ていますと電話があり
ました。どうも昨日から出来ていたようです。形式だけの調査をしたようです。出入国管理局
は事務所の近くにありますから出向くのは簡単ですが遠いと大変です。
午後に広州の領事館に電話すると パスポート紛失証明書があれば飛行機に乗れると言われ
厦門の空港安全検査局に問い合わせると パスポート紛失証明書に写真を貼って出入国管理
局の判があれば乗ることが出来ますということで再び出入国管理局へ行きましたがそんなこと
は前例が無いので出来ないと言われました。他の場所がどうであれここは厦門です、厦門では
出来ませんとのたまいます。さすが中国。

2005年9月18日
上海からEMSで再発行された航空券が送られて来ました。再発行手続き費用が100ユーロ
かかりました。 100ユーロあれば上海-関空の往復航空券があるそうです。とんでもなく高い
ですが、国内線に乗れないのであれば仕方無いです。

2005年9月20日
午後9時半に事務所近くのバス乗り場から通訳と一緒に広州へ行きました。どうしてこんなに
遅くなったかと言うと”帰国のための渡航書”の有効期間は10日間しか無いからです。
28日の航空券ですからこの日の出発にしたのです。 バスは市内のあちらこちらで客を拾い
ながら11時頃厦門島を出たようです。寝台だけのバスでした。初めて乗りましたが、最後尾の
二階であったためかバウンドがひどく腰が痛くなりました。幸いにもその下は無人でしたので
下に下りてからは広いスペースも使えクッションも悪くなく寝ることが出来ました。
午前8時半過ぎに広州のバス駅に着きました。バス代一人150元。そこから白タクで35元で
日本領事館のある花園大厦に着きました。日本領事館への入り口は非常に分かりにくいですが
手続きは簡単でパスポート紛失証明書と写真2枚、パスポートのコピーを添えて一般旅券再発給
申請書2通、旅券紛失経緯説明書1通(これらは領事館にあります)を提出すれば簡単に帰国の
ための渡航書を発行してくれました。帰国のための渡航書発行手数料192元でした。
この 帰国のための渡航書が有れば飛行機に乗れるということでしたので、帰りは飛行機に
しました。空港ではパスポート紛失証明書も念の為見せましたが係官は初めてらしく上官に
確認していました。約1時間の飛行で厦門に到着、3時半には事務所に帰っていました。
飛行機代金は保険など含めて二人で1515元でした。
その足で出入国管理局へ行きビザの手続きをしようと思ったら、再度公安に居留届けを出して
から来るようにとのことです。すでに居留届けは出しているのに不可解です。また厦門の市民権
を持っている人に保証人になってもらって一緒に公安に行かなければなりません。手続き後5営
業日かかるそうです。広州で手続きすれば簡単に直にでも帰れるように聞きましたが厦門は駄目
のようです。下手をすれば帰りの航空券も使えなくなります。

2005年9月22日
住居地の公安に厦門の市民権を持っている保証人 と行きましたが、すでに提出済ということで
前回のコピーに印を押した物をくれました。携帯する居留証は無いようです。これも不思議です。
出入国管理局でもらったビザ受取日は29日になっていました。これでは帰りの飛行機に間に合
いません。緊急発券の証明書が有ればいいのですが申請用紙の中にある用件に該当する項目
が無くまったくお手上げ状態です。ところが、ここは中国、詳しいことは教えてくれませんが即日
発行となりひと安心。 パスポート紛失証明書は没収されました。ビザ発行手数料160元でした。

以上、パスポート紛失から帰国手続きまでの経過ですが、厦門と他の都市では手続き内容が
違うようです。平均して公務員の態度が横柄でイライラしましたが、耐えるしかなく日本の良さ
ばかりが思い出されました。また、費用、日数などが思いのほかかかりますし世話をしてくれる
人がいないととても出来ないと思います 。どこで手続きすれば一番早く処理できるかを調べて
から行動した方が いいと思います。今回はもちろん初めての経験ですから正直に規定どうりに
行動した結果がこれです。必ずしも本当の事を申告する必要は無いです。たとえば、領事館の
近くで落としたことにして、そこの公安に届け、 パスポート紛失証明を取り、領事館で帰国の
ための渡航書書を発行しもらいビザの申請すれば、うまくいけば一日二日で可能かもしれませ
ん。都合のいいように上海とか広州で申請していればもっと簡単だったと思いました。

2005年9月28日
出国の手続きに少し時間がかかりましたが無事に出国できました。やはり、出国するまでは
不安がありましたので一安心です。日本でも事務所に呼ばれて別待遇でしたがこの日三人目
と言われて同じような経験をした人が多いと思うと少し笑みがでました。

以上、パスポート紛失記ですがこのような体験はしないに越したことはありません。精神的に
よくないし費用も日数もかかり恥ずかしいだけです。皆さんもくれぐれも気をつけてください。